博徒の花飾り(ばくとのはなかざり):大きくて華麗な花。事前に用意したサイコロを隠すことができる。
…ギャンブルを愛する者は自らの富を自慢することをこよなく好む、たとえ無一文と金持ちを行ったり来たりしていても。
彼女は華麗な異国の花で耳を飾り、照明の下で皆の視線を集めた。
でも誰も知らない。事前に用意したサイコロがこの花に隠されていることを。
九死の場面に立った時、彼女は手品師のような手つきで花からそれを取り出し、
観衆の目がある中、密かに交換して勝機を作り出すのだ。
博徒の羽飾り(ばくとのはねかざり):大型鳥の羽根、運命を変えられるカードを隠すことができる。
…ギャンブルを愛する者の帽子には、いつも派手な羽根飾りがついている。本物の貴族はこのような俗悪なものを嫌悪した。
しかし自惚れた貴族は、帽子のデザインにしか目がいかない。その大きな羽根に隠された秘密にも気付かずに。
勝負を決する賭けの終盤、博徒は盗人のような神の手つきで事前に用意したサイコロを取り出す。
先ほどまで偉そうに見下していた表情が、一瞬で凍りついた。
博徒の懐中時計(ばくとのかいちゅうどけい):壊れた懐中時計、かつて致命的な攻撃から持ち主を救ったことがある。
…ギャンブルを愛する者にとって、機会を見極められる技術は重要である。でなければ、手の込んだトリックでさえ簡単に見破られてしまう。
だから、彼女はいつも金色の懐中時計を胸ポケットに隠していた。
数多の勝負の中で、いつの日かこの懐中時計が、時間に鋭敏な彼女の命を救うだろう。
博徒のツボ(ばくとのつぼ):徳製品。単一用途の容器だが、詐欺用のからくりはない。
…ギャンブルを愛する者迷信深く、オーダーメイドのダイスカップをよく愛用する。
これは彼女のダイスカップである。中に細工は一切ない。
博徒は運の半分を天に任せて、もう半分を自分で決める。
ギャンブル以外の世界の出目は知らない。
博徒のピアス(ばくとのぴあす):この青のイヤリングをつけると冷静に状況とリスクを分析し、危機を避けられるようになる。
…ギャンブルを愛する者は験担ぎに大きなアクセサリーを身に着けることがよくある。
青い宝石は、人の心を落ち着かせる色味を放つ。まるで晴れ渡る空と湖のように。
博徒たちはいつもピアスに人を冷静にさせる秘薬を塗る、だからギャンブルの時でも冷静さを失わない。
生死に関わる勝負事において、冷静さとは勝率に直結するものだから。